| 調書ずさん 被告無罪 交通事故の業過傷害罪「証拠価値低い」 久留米簡裁判決
福岡県久留米市で起きた交通事故で業務上過失傷害の罪に問われた同市の女性(34)に対し、久留米簡裁(神崎憲一裁判官)が「警察の実況見分調書の証拠価値は低く、起訴事実を証明できない」として、無罪(求刑罰金三十万円)を言い渡していたことが分かった。
二十七日に言い渡された判決によると、事故は二〇〇一年十二月五日夜、同市旭町の交差点で発生。女性の乗用車が赤色点滅信号の交差点を右折した際、左方向から直進してきた男性=当時(31)=の乗用車が交差点脇の信号柱に衝突。男性と同乗者がけがをした。
久留米署は女性を書類送検し、久留米区検は〇三年八月、「女性が確認を怠って交差点を右折し、避けようとした男性が事故に遭った」として、在宅起訴した。
しかし、事故処理担当の同署員が作成した実況見分調書には、女性が最初に男性の車を確認した位置について記載がなく、現場写真も撮影されていないことが判明。
神崎裁判官は署員について「真摯(しんし)な姿勢に欠け、捜査上の争点などについてある程度の見通しを立てて実況見分にあたったか疑問」と指摘し、実況見分調書の証拠価値は低いと判断。証言もあいまいな点が多いとして無罪と結論づけた。
馬場浩一・久留米区検上席検察官は「上級庁とも協議して控訴するかどうか検討したい」と話している。
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