徳島・交通死亡事故:不起訴不当 「とてもうれしい」遺族、再捜査に期待感 /徳島
「よく調べてくれた。うれしい判断」――00年11月に徳島市元町1の国道192号交差点で発生した死亡事故を巡り、徳島検察審査会が「不起訴不当」と議決したことについて、亡くなった野口温史さん(当時16歳)の父輝実さん(56)ら遺族が28日、同市徳島本町1の徳島合同法律事務所で記者会見し、再捜査への期待を語った。 輝実さんらは、県警の「車の対向信号は青だった」とした捜査結果に疑問を抱き、事故現場に何度も足を運び、目撃者からの証言を集めたり、信号の変わる時間を調べるなど独自調査を実施。地検の不起訴処分を受けて04年12月、検察審査会に申し立てていた。 検察審は「温史さんが赤信号で横断したのが大きな要因」としたうえで、会社員が交差点直前で車線変更したことなど、安全な速度と方法で進行しなかった過失を認めた。信号についても「(車の対向信号が)黄または赤色となっていた可能性も捨てきれない」とした。 さらに「青信号であっても前方注視の注意義務は免れない」とした最近の盛岡区検などの判断を例に挙げ、「安全な速度と方法で進行していれば、これほど重大な死亡事故にはならなかった」、「被疑者が何らの処分も受けていないことは市民感情として納得できない」と指摘し、地検に科学的な再捜査を求めた。 会見で輝実さんは「とてもうれしい。検察審査会に正義を感じた」などと評価し、「まだ地検に提出していない資料を提出して再捜査をお願いしたいと思う」と語った。 輝実さんらは03年7月、会社員に対し慰謝料など9400万円の支払いを求める民事訴訟を徳島地裁に起こし、係争中。民事訴訟で会社員は「当時の対向信号は青だった」と主張している。【小野沢健一】
7月29日朝刊
(毎日新聞) - 7月29日17時25分更新
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