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[2006年 8月 1日]
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法務省:被害者在廷容認へ 刑事裁判公判で被告に直接質問

 犯罪被害者のための施策として、法務省は、被害者が刑事裁判の公判で当事者席に座ることを新たに認め、加害者(被告)に直接質問できる制度を設ける方針を固めた。これまで直接質問はできなかった。刑事裁判の手続きに併せて被害者が加害者に損害賠償を請求し、同じ裁判官が刑事と民事双方の判断をする「付帯私訴制度」も導入する意向だ。9月に法制審議会に諮問し、来年の通常国会に刑事訴訟法などの改正案を提出するとみられる。

 昨年12月に政府が策定した犯罪被害者等基本計画に基づき、刑事裁判に被害者の意見をより反映させるため、手続きに被害者が直接関与可能な制度を検討していた。

 これまで被害者は、証人として出廷したり意見陳述をする時以外は、傍聴席に座るしかなかった。法廷を仕切るさくの内側に入って当事者席に座ること(在廷)ができれば、刑事手続き上、検察官、被告・弁護人ら従来の当事者に近い地位が得られることになる。同省は▽常時認めるか、必要に応じて制限するか▽検察官の横に座り、証人尋問などの際に検察官に意見を述べることも認めるか−−などについて、さらに検討している。

 被害者による被告人質問は、「被害者の意見陳述に資する内容」に限って認める方向だ。00年に被害者の意見陳述制度が新設され、被害者が法廷で処罰感情などの意見を述べられるようになっており、意見陳述を効果的にする目的で、被告に直接質問する形をとる。

 この場合、質問の内容は、事実認定に関することでなく、情状面が中心になる。質問を無限定に認めると、被告側の防御が困難になったり、審理の長期化・複雑化を招く恐れがあることなどを考慮したとみられる。

 一方、付帯私訴制度は、刑事裁判の立証成果を利用して同じ裁判官が損害賠償を命じるため、被害者の立証の負担が軽くなる利点がある。「裁判官が刑事裁判の判決を言い渡した後、引き続いて損害賠償請求を審理する。口頭弁論は開かずに決定で賠償額を算定し、不服がある被害者らは改めて民事訴訟を起こす」という仕組みを軸に、具体案を検討している。【森本英彦】

毎日新聞 2006年7月31日 3時00分

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