和歌山市の路上で昨年6月に原付きバイクの和歌山大教育学部3年、小島達也さん(当時20歳)が大型フォークリフトにはねられ死亡した事故で、自動車運転過失致死などの罪に問われた元トラック運転手の石崎義行被告(48)に対する控訴審判決が24日、大阪高裁(森岡安広裁判長)であった。森岡裁判長は懲役3年、執行猶予5年とした1審・和歌山地裁判決(昨年10月)を破棄し、被告に懲役2年の実刑判決を言い渡した。【川平愛】
判決によると、石崎被告は昨年6月2日、同市栄谷の道路上で、納品するフォークリフトを運転して大型トラックの荷台から降ろし、道路を挟んだ納品先に移動するため路上で方向転換、バイクで直進してきた小島さんをはね、死亡させた。
1審では被害者にも一定の落ち度があるとされたが、判決は速いスピードで方向転換するフォークリフトの爪がトラックの陰から出てきており、バイクには避けようがなかったと認めた。
この日、両親は小島さんの友人の和歌山大生らとともに事故現場付近にダリヤの球根を植えて、判決に臨んだ。同大の芝圭一郎さん(22)は「事故直後に血に染まっていたのを思い出し、悔しさを感じながら植えた。達也も喜んでいると思う」と涙を流した。両親を支援してきた「TAV交通死被害者の会」会員らも傍聴。父一夫さん(53)は「皆さんの支えのおかげで実刑がかなった。加害者に事故を忘れさせないためにどうすべきか考えたい」と、母頼子さん(51)は「達也が戻ってこないのは悲しいけど、この判決を機に少しずつ前を向いていかなきゃ」と話した。
毎日新聞 2010年3月25日 地方版